Guide ・ 2026年7月11日 公開

Microsoft Spreadsheet Compare の使い方——入手条件と限界

「Spreadsheet Compare」は、2つの Excel ブックの違いをセル単位で色分け表示できる Microsoft 純正の比較ツールです。値や数式だけでなく書式の違いまで検出できるのが最大の強みですが、その前に大きな関門があります——多くの Office 環境には、そもそも入っていません

この記事では、入手条件の確認方法から使い方、限界、使えない場合の代替までを順に説明します。

まず確認:あなたの環境で使えるか

Microsoft 公式の説明によると、Spreadsheet Compare が付属するのは次のエディションのみです。

付属する 付属しない
Office Professional Plus 2013 / 2016 / 2019 Microsoft 365 Personal / Family
Microsoft 365 Apps for enterprise Office Home & Business、Home & Student など

つまり、主に企業向けの一括契約エディション限定で、個人購入の Office にはまず入っていません。単体でのダウンロード配布もありません。

確認は簡単です:スタートメニューで「Spreadsheet Compare」を検索してください。出てくればそのまま使えます。出てこなければ、お使いのエディションには含まれていないので、代替手段へ進んでください。

使い方①:Spreadsheet Compare を直接起動する

  1. スタートメニューから「Spreadsheet Compare」を起動します
  2. Home」→「Compare Files」をクリックし、比較したい2つのファイルを選んで OK
  3. 結果が左右に並んだグリッドで表示されます

変更内容は種類別に色分けされます(たとえば入力値の変更は緑の塗りつぶし)。画面左下に色の凡例が表示されるので、迷ったらそこを見てください。画面左のチェックボックスで、比較する違いの種類(数式・マクロ・セル書式など)を絞り込めます。

パスワードで保護されたブックも、パスワードを入力すれば比較できます。非表示のワークシートも比較対象に含まれる点は覚えておいてください。

使い方②:Excel の「照会(Inquire)」タブから起動する

Spreadsheet Compare が使えるエディションでは、Excel 本体にも「照会(Inquire)」タブを追加できます。比較したい2つのブックを開いた状態で「照会」→「ファイルの比較(Compare Files)」を選ぶと、開いているファイル同士を直接比較できます。

「照会」タブが見当たらない場合は、「ファイル」→「オプション」→「アドイン」から COM アドインの「Inquire」を有効化します(手順の詳細は Microsoft のドキュメントを参照)。

比較結果の扱い

  • 結果は Spreadsheet Compare の専用画面のグリッドで確認します。元のブックのコピーに色を付けて出力するタイプのツールではありません
  • 差分の一覧は Excel ファイルとしてエクスポートしたり、クリップボードにコピーして他のアプリに貼り付けたりできます

限界と注意点

  • 入手性が最大の制約です。上記エディション以外では使えず、家庭向け・中小規模の環境では該当しないことが多いはずです
  • 結果は専用グリッドでの確認が基本で、「差分に色を付けたブックそのもの」を配布資料として渡したい用途には向きません
  • 比較は2ファイル単位です。フォルダにたまった多数のファイルをまとめて突き合わせる用途には向きません

使えない環境での代替手段

お使いの Office に Spreadsheet Compare が入っていない場合、追加費用なしの選択肢は次の2つです。

  • 条件付き書式で色付けする — Excel だけで完結します。手順はExcelのシート同士を比較して差分に色付けする方法で解説しています(レイアウトが同じ表向き)
  • 無償の専用ツールを使う — 筆者が開発している「方眼Diff」は、Office のエディションを問わず無償で使えます。差分セルを着色したブックとレポートを出力し、行や列の挿入・削除・移動があっても内容から対応関係を推定して突き合わせます。ブック同士だけでなくフォルダ同士の一括比較も可能です。ただし比較対象はセルの値・数式・コメントのみで、書式の違いの検出は Spreadsheet Compare にしかできません。用途で使い分けてください

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